どうもこんにちは、しゅがーと申します。
普段僕は数人の高校生に数学を教えています。みんな全統記述受けるみたいだったので僕も実際に受けてみたら面白いかなと思い、7年ぶりくらいに受けてみました。※大学卒業した者です。理科は知識忘れてるので英数で受験しました。(数III型)
受験からは何年も離れているため数学ガチ勢の方はご容赦願います><
それでは、振り返って見ようと思います!
振り返り
それぞれの大問ごとの、全体としての難易度は以下のようだと感じました。
・大問1→易〜標準
・大問2→標準
・大問3→標準〜やや難
・大問4→やや難
・大問5→易〜標準(※ただし悪問要素あり)
・大問6→解いてない、不明
※易→教科書レベル 標準→MARCHレベル やや難→旧帝レベル
全体としては、全統記述としては易しめかなと思いました。おそらく、150点で偏差値65程度といったところでしょうか。
それでは、それぞれの大問について僕の感想を詳しく述べていきたいと思います。
大問1
(1)を振り返ります。確率の問題でした。
めちゃくちゃ簡単で安心しました。僕みたいな確率苦手な人からしたらこういうとき有利に働きます。
逆に、確率が得意で他の分野であまり得意な分野がない人からしたら不利に働きますね。
数学の問題セットで、確率の問題があるかないか、確率の問題が簡単か難しいか、この違いだけで点数の運命が変わるといっても過言ではないです。
難易度としては、教科書レベルでした。
次に(2)を振り返ります。多項式の余り問題…。
剰余の定理を使う典型題なのかな…?と一瞬思いますが、違いそう。
「あっ、これ二項定理使うだけじゃね…?」
って気づけるかどうかです。しかし、ここの最初の発想だけちょっとハードルがありますね。
ぱっと見、見たこと無い初見問題だから沼にハマる人はハマってしまうでしょう。
基礎に戻って二項定理を使うだけだと分かれば簡単です。が、最初の発想にちょいハードルがあるので標準的なレベルの問題といえます。
次に(3)を振り返ります。桁数問題ですね。
常用対数のlogを使うだけの問題です。教科書レベルです。
ただし、\(log_{10} A\)が\(N\)のとき\(N+1\)桁となることに注意できるかどうかはちょっとしたポイントです。
整数問題で以下の不等式公式があるので、これと関連して覚えておけば大丈夫です。
最後に(4)を振り返ります。極形式の基本問題ですね。
教科書レベルです。ただし、複素数の分子の有理化みたいな計算をしだすとぐちゃぐちゃしそうです。
そうじゃなくて、分子分母最初からそれぞれ極形式で書いてあげて計算するのが楽です。(i)さえ出来れば、(ii)もただ虚部=0とさせればいいだけですから、簡単です。
大問2
次に大問2をやっていきます。
(1)です。算数ですね。
(2)です。問題の作り方がうまいなと感心しました。
与えられた漸化式自体はちゃんと初見の形をしていて、ただの知識問題じゃないところが良問だと感じました。
しかしながら、漸化式のなかに\(S_n\)が入っていたら「差分\(S_{n+1}-S_n\)を取ると、\(a_{n+1}\)が出てくる」というパターンの知識を使えば、
与えられた漸化式はただの連立漸化式に帰着できますよね。
※今回は\(S_n-S_{n-1}\)だから、\(n≧2\)でしか成り立たないというのを注意できないと減点されそうではあります。
(3)です。(2)ができていれば連立漸化式が立てられているので、簡単ですね。この連立漸化式も典型的な連立漸化式です。
大問2は標準的なセットだったと思います。ちゃんと初見の見た目をしつつ、紐解くと既知のパターンの組み合わせになっています。良問ですね。
大問3
次に大問3をやっていきます。
(1)です。
「極値を持つ」という条件を
「\(f'(x)=0\)となる\(x=\alpha\)が存在し、かつ\(x=\alpha\)の前後で\(f'(x)\)の符号が変化する」
と、ちゃんと符号変化に関する後半部分も知識としておさえているかが分かれ道な気がします。
僕は後半の符号が変化するという条件が頭から抜けてて無事死亡(泣)
(2)です。この問題完答はかなり難しそう。僕は完答逃しました(泣) 部分的に答えが合っていた感じです。
が、大筋はそんなに難しくないです。\(f'(x)=0\)から導ける条件式を使って極値の積を考えれば三角関数チックな問題に帰着してそう難しくはないです。
「極値の積」という問題の外面は大問2と同じく初見っぽいんだけど、紐解くと既知のパターンの組み合わせになる良問でした。
ただ、完答が難しそうなので難易度としては、標準〜やや難といったところだと思います。
大問4
(1)です。余弦定理使ってcos求めて内積求めるか、
\(|\overrightarrow{BC}|=|\overrightarrow{AC}-\overrightarrow{AB}|\)
の両辺を二乗するか、
いずれにしてもやっていることの本質は同じですね。教科書レベルです。
(2)です。
2つの文字を置く
→2つの条件式が必要
→2つの条件から内積0より条件式を立式
→連立方程式を解くだけ
という、親の顔より見るベクトルのよくあるパターンです。
(3)です。ここらへんから時間なくなってきて(3)は飛ばしました。大問1を30分くらいもかけてしまったのが痛手となりました。30分は今思うとかけすぎ。。。
解答ちらっと見ましたが、図形的な考察が必要っぽいのと、(2)の誘導に気づけるか、ですね。多分この模試全体の問題セットの中で一番難しい問題だと思います。
大問4の難易度としては、やや難だと思いました。
大問5
(1)です。
基礎問中の基礎問ですね。高1レベル?
(2)(i)、(2)(ii)です。
(i)は積分の基礎問 (ii)は微分の基礎問
ですね。この2つの問題は(3)で使う誘導になっていると予想できます。
(3)です。とりあえず概形知りたいから微分してみるとなんと両方単調増加になります。
「???」
みなさん、単調増加の2つのグラフで二交点のグラフ描けますか???
僕はぱっと出なかったです。
両方とも単調増加で二点交わるグラフ・・・どうやって書くんだ???
頭の中「???」の状態に。そんなこんなしてたら時間になってしまいました。。。
いざ解答見てみたらこんな図が。
いやー、、、悪問要素だろこれ。。。
簡単にいうと、「細かいことは気にしないで計算してみまーす」っていう思考停止で計算する人の方が点を取れて、グラフの概形を気にしつつ計算する、という本来あるべき姿の人のほうが点が取れない。。。
ちょっとこの問題はいささか疑問が残る問題でした。
しかし難易度としては教科書レベルでしょう。悪問要素はありましたが。
大問6
大問6は選択していないので割愛します。
まとめ
全体を通してみて。
一部悪問っぽい問題はありましたが、ちゃんと「初見問題だけど紐解くと既知のパターンの組み合わせ」という感じの問題が多くて意味ある良問が多かったです。
久々にこういう試験受けてみたからか、ガチで時間足りないなってなってしまいました。大問1で30分はちょっとなぁ。。。
もっと初見問題を素早く得練習をしてみたいなって思いました。スピード感が現役のときと比べて格段に落ちてました。精進します。
\(n\)進数で\(a\)桁となる自然数\(N\)は、
\(n^{a-1}≦N<n^a\)